世界一コンプラに厳しいエンタメ企業が江頭2:50に仕事を依頼して大成功を収めたワケ

MSN - 03:01
登録者数460万人超(2025年3月時点)を誇る芸人・江頭2:50の人気YouTube「エガちゃんねる」に、海外映画のプロモーション依頼が寄せられた。“歩くR指定”と称される江頭が、厳しいコンプライアンスをいかにして乗り越えたのか。その舞台裏をプロデューサーが語る。※本稿は、藤野義明『エガちゃんねる 10億回再生 下品の流儀』(宝島社)の一部を抜粋・編集したものです。

登録者数460万人超(2025年3月時点)を誇る芸人・江頭2:50の人気YouTube「エガちゃんねる」に、海外映画のプロモーション依頼が寄せられた。“歩くR指定”と称される江頭が、厳しいコンプライアンスをいかにして乗り越えたのか。その舞台裏をプロデューサーが語る。※本稿は、藤野義明『エガちゃんねる 10億回再生 下品の流儀』(宝島社)の一部を抜粋・編集したものです。

「出禁と思っていた」超一流企業と

まさかの“R指定コラボ”の舞台裏

 刺激的な出会いが多い「エガちゃんねる」ですが、「まさかあの企業から声がかかるの!?」という出来事がまれに起こります。世界じゅうから愛される某社から依頼を受けた時の動画がまさにそれです。

 江頭2:50とエンタメ業界のトップに君臨する会社。同じコンテンツ業界にいながら、まさに対極の存在と言っていいはず。過去に交流などはもちろんなく、勝手に「当然、出禁のはず」とすら考えていた某社側からアポイントメントを頂いた時は本当に驚きました。

 ちなみにその会社の社員の中にあたおか(編集部注/エガちゃんねるのファンの総称)が紛れていまして、広告代理店を通さずその方から直接、今回のお話を頂きました。

 その依頼内容は、某社初のR指定映画の宣伝隊長を、“歩くR指定”こと江頭2:50にお願いしたい、というもの。その活動の中には、主演の2人に江頭さんがインタビューをする、という内容も含まれていました。

 公開動画の中でも余すことなく紹介していますが、江頭2:50に宣伝隊長をお願いしたいという依頼であっても、当然ながら禁止事項はいくつもありました。

 そこをどうにかして突破できないか、何度も何度も某社のあたおか社員さんと話し合いをしました。なんとか話がまとまっても、本番直前に予定していたことがNGになることも……。

 主演俳優とのインタビューは、高級ホテルにて特別厳戒体制で行われたのですが、我々がそのインタビュー会場に到着すると、我々の変な殺気というか、ほかのメディアとの空気の違いを勘づかれたのか、インタビュー直前には「ブリーフ団(編集部注/番組をサポートする黒子役の3人)の入室NG」「主演俳優には触れてはいけない」「主演俳優を椅子から立たせたり、何か指示をしてはいけない」とか、さらには江頭さんの代名詞である「ドーンは絶対に禁止」などの警告が我々に言い渡されました。

 ある意味八方ふさがりな状況となり、このままでは「エガちゃんねる」らしさの出ない、普通のインタビューになってしまうのではないか、という危機感がありましたが、いざインタビューが始まると、江頭さんは謎のコミュ力を発揮。

 主演俳優の手を引っ張って椅子から立たせ、自身のギャグ「取って・入れて・出す」を一緒にやることにも成功しました。

SDカードが返されない!?

緊張と爆笑の攻防戦

 ちなみにそのインタビューでは、カメラや記録メディア(SDカード)はすべて某社のもので、収録した記録メディアはロケ後に渡されるという予定でした。

 そしてインタビュー終了後、ほかのインタビューチームはすぐにそれを渡されて帰っていくのですが、我々のものだけは何度もチェックが繰り返され、なかなか渡してもらえない。

 ほかのチームがすべて帰り、我々だけがポツンと取り残されました。通告されていたNG事項を連発したため、ひょっとしてSDカードをもらえないのか……これはお蔵入りになってしまうのか……と緊張感が走りましたが、...
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