キリスト教の礼拝堂に置かれた教皇フランシスコの写真と、それに向かって祈りを捧げる教会関係者
キリスト教カトリック教会のローマ教皇庁(ヴァチカン)は22日、教皇フランシスコの葬儀を26日に聖ペトロ広場で行うと発表した。数十万人が参列すると予想されている。 カトリック教会の最高指導者だった教皇フランシスコは、21日に脳卒中で死去した。88歳だった。前日の20日に復活祭(イースター)の説教を行った後、24時間もたたないうちに亡くなった。2月から3月にかけて両側性肺炎のため入院し、健康状態が悪化していた。 世界の指導者や王族の多くが、葬儀に参列すると発表している。 これには、イギリスのキア・スターマー首相、ウェールズ公ウィリアム英皇太子、アメリカのドナルド・トランプ大統領、そして世界最大のカトリック人口を抱えるブラジルのルイス・イナシオ・「ルラ」・ダ・シルヴァ大統領が含まれている。 すでに数千人の弔問者がヴァチカン市国に集まり、花や十字架、ろうそくを持ち、祈りを捧げている。 聖ペトロ広場では連日、教皇フランシスコをしのぶ「ロザリオの祈り」がささげられているほか、22日夜にはサンタ・マリア ・マッジョーレ大聖堂でも礼拝が行われている。 ■教皇の最後の24時間、「静かな死」だったと ヴァチカンは22日、教皇フランシスコの最後の24時間の詳細を発表した。 5週間前に退院したばかりの教皇は、復活祭の式典でバルコニーに出ることに、少し不安を感じていたという。 教皇は看護師のマッシミリアーノ・ストラペッティ氏に「私にこれができるだろうか?」と尋ねた。 ストラペッティ氏は教皇を安心させ、間もなく教皇はバルコニーに出て、聖ペトロ広場に集まった群衆に祝福を与えた。 バルコニーから戻ると、教皇はストラペッティ氏に感謝し、「広場に戻らせてくれてありがとう」と言った。その後、自室で休み、夕食を取ったという。 翌21日、現地時間午前5時30分(日本時間午後12時30分)ごろ、教皇は体調が悪くなり始め、すぐに看護を受けた。 その1時間後、教皇はストラペッティ氏に手を振った後、昏睡状態に陥った。 ヴァチカンは声明で、「この間、そばにいた人々は、(教皇は)苦しまなかったと言っている」、「長い待ち時間や大きな騒ぎもなく、慎み深い死だった」と説明している。 ■遺体は23日に聖ペトロ大聖堂に移動 教皇フランシスコの遺体は22日、ヴァチカン市国内にある「聖マルタの家」の礼拝堂に移された。教皇が...
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